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水循環・環境保全

アナモックス技術実証事業

[最終更新日]2023年11月15日

アナモックス実証施設全景施設説明図

 

 

 

 

 

※画像をクリックすると拡大します。

熊本市は、日本下水道事業団(JS)、株式会社タクマと共同して、アナモックス技術の実証事業に取り組んでいました。

この事業は、平成24年度国土交通省下水道革新的技術実証事業(通称B-DASHプロジェクト)に採択されており、国土交通省国土技術政策総合研究所の委託研究として、アナモックスプロセスとしては国内最大級の実証プラントを東部浄化センター内に設置しました。

浄化センターでは、汚水を処理しきれいな水にしてから放流しており、その放流水質は、処理水質基準を達成しています。将来求められる高度処理水質についても、ほぼ達成していますが、唯一T-N(窒素)のみ達成できていません。これを解決するためには、既存の技術では、高度処理施設への大規模な改造等が必要となりますが、コストが高くなります。

そこで、アナモックス細菌(アナモックスプロセス)を活用することで、効率的に窒素を除去できるだけでなく、高度処理施設への改造が不要となり、維持管理費用も比較的低く抑えられると期待されています。

熊本市、日本下水道事業団(JS)、株式会社タクマの3者は、今回の実証研究と並行して平成24~31年度の期間で共同研究を実施しました。

アナモックス技術とは

従来の方式
流入水中の窒素分の大半はアンモニアです。従来は、アンモニアを「硝化」(アンモニアを硝化菌により酸素と反応(酸化)させて硝酸にすること:NH4+とO2からNO3に)と「脱窒」(硝化により発生した硝酸を脱窒菌により窒素ガスに還元(酸素を取り除く)すること:NO3からN2に)というふたつの反応を利用して水中の窒素を除去していました。この方法では、硝化反応に空気が必要なため空気を送りこまなければならず、反応を促すための薬品(メタノールや苛性ソーダなど)も必要です。また、余剰汚泥が発生する、大規模な処理プラントが必要となるといった短所もありました。

従来方式

本実証研究でのアナモックスプロセス
アナモックスとは、ANaerobic AMMonium OXidation(嫌気条件下におけるアンモニア酸化)のことで、嫌気条件下(水中に酸素が存在しない状況下)で、アンモニア(NH4+)と亜硝酸(NO2)を反応させ窒素ガス(N2)に変換するプロセスのことです。アンモニア(NH4+)の約半分を亜硝酸化菌で亜硝酸(NO2)にし、その亜硝酸をアナモックス槽で残りのアンモニアと反応させ窒素ガスとすることで、水中の窒素を除去します。アナモックスプロセスでは、効率的に窒素を除去できるだけでなく、アンモニアの約半分を亜硝酸に変換すればよいことから、送風を削減することが出来ます。また、メタノールが不要で薬品コストも削減できます。加えて、発生汚泥量も削減でき、施設規模も比較的小さく抑えられるという長所もあります。

アナモックス

 アナモックス細菌が付着した固定床担体

アナモックス細菌が付着した固定床担体

連絡・お問い合わせ先
  • 計画調整課 事業調整班 (TEL)096-381-3024 (FAX)096-382-8760
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