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水道の仕組み

熊本市水道はじまり物語(其の二)

[最終更新日]2012年2月21日 20時16分

初めて計上した上水道調査費について、明治43年2月、市議会の可決を受けた辛島市長は、同年7月に有識者による協議会を開きました。

協議会では、水道水源地として八景水谷と水前寺を、また、水道配水池を設置する高台地として、立田山を候補地に選び、いろいろな調査が行われました。

この調査結果を基に協議会は、明治45年3月、水源地を八景水谷とする水道布設案を決定しました。

一方、市では、市内各家庭の使用井戸の一斉検査を行った結果、約30%の井戸が飲み水に適しないことが判ったため、ますます上水道の必要性が痛感されるようになりました。

これを受けて市長は、大正元年12月の市議会に、衛生上の効果が大きい上下水道の同時布設か財政負担に無理のない上水道の先行布設かの諮問案を 提出しましたが、この年は米価が高騰して市民の生活も苦しかったことから、多額の経費を要する新事業に市議会の熱意は薄く、諮問案についての当面の審議は 行われませんでした。

こうして上水道の着手の見通しがつかないまま、大正2年1月、辛島市長は、病気のため市長の座を退きました。

つづく

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