[最終更新日]2018年3月28日 13時16分
合流式下水道と分流式下水道 | 合流式下水道の改善と今後について |
合流式下水道は、汚水と雨水が同一の管に集まってきます。晴天時は汚水(生活雑排水)だけが流入するので、スムーズに浄化センターまで流れ適正に処理されます。
しかし、雨天時には多量の雨水が管に流れ込むため、能力を超えた下水が浄化センターに流入しないよう調整する「雨水吐き室」という施設から、雨水と汚水が混ざりあった下水の一部が処理されないまま川へ放流されます。
より良好な水環境の維持・回復を図るため、平成21年度から平成25年度にかけて、以下のような取り組みを行い、平成28年度に事後評価を実施し、目標を達成した事を確認しました。
1.汚濁負荷量の削減
放流される汚れ(負荷量)を分流式と同じ程度まで削減しました。
分流式の場合、通常の処理をした処理水(A)と雨水(B)が河川や海域に放流されます。
一方合流式の場合は、晴天時は通常の処理をした処理水(C)が放流されますが、雨天時には簡易な処理をした処理水(D)や未処理の下水(E)が放流される場合があります。
合流式下水道から排出される汚れの量(=C+D+E)を、分流式下水道で排出される汚れの量(=A+B)と同程度まで削減しました。
2.公衆衛生上の安全確保
すべての吐き口において未処理で放流される回数を半減しました。
合流式の場合は、晴天時は通常の処理をした処理水(C)が放流されますが、雨天時には簡易な処理をした処理水(B)や未処理の下水(A)が放流される場合があります。未処理のまま放流される回数を半減させることにより、公衆衛生上の安全性を向上しました。
3.きょう雑物の削減
すべての吐き口においてきょう雑物の流出を抑制しました。
合流式の場合、雨天時には、雨水吐口からトイレットペーパーやタバコの吸殻などのきょう雑物が流出する場合あります。雨水吐口にスクリーン(水面制御装置)を設置する等により、きょう雑物の流出防止を行いました。
以上の取り組みについて平成28年度に事後評価を行いました。
合流式下水道緊急改善計画において位置付けをした対策事業は計画どおり完了し、目標を達成いたしました。 今後も水環境の保全のため、対策施設の適切な維持管理に努めてまいります。