[最終更新日]2024年11月15日 13時15分
下水処理水(浄化センターできれいに再生された水)は、下水道事業の発展とともに都市における貴重な水資源として注目されています。
熊本市でも処理水を有効利用するため、各浄化センターで利用しているほか、水田用の農業用水としても供給しています。下水にはたくさんの栄養分が含まれており、処理水を利用したり、汚泥から作った肥料(コンポスト)を利用して農産物を作る「ビストロ下水道」というプロジェクトが全国でも進んでいます。
熊本市の西部、白川と坪井川の間にある石塘堰樋土地改良区(約300ha)では、河川改修により慢性的な水不足が生じました。そこで安定し た農業用水確保策として再生水利用の要請があり、昭和51年度から試験田で6年間、さらに現地で3年間実証試験を行い、対象水田225ha、対象農家戸数 529戸が処理水を農業用水として利用開始しました。現在でも、農業用水として多く利用されています。
農業用水は川から取水するのが一般的ですが、天候などに左右されやすいので農業用水を安定して確保できない場合があります。
熊本市では、浄化センターで生まれ変わった再生水の一部を、20年以上前から農業用水として供給しています。
これは、安定した水量を確保できるだけでなく、地下水を農業用水として汲み上げる量を抑えることもできるので、地下水保全にもつながります。
これは、安定した水量を確保できるだけでなく、地下水を農業用水として汲み上げる量を抑えることもできるので、地下水保全にもつながります。
浄化センターでの利用(令和4年度実績)
各浄化センターでは、処理水を機械用水、沈砂洗浄水、ろ布洗浄用水、場内散水、緑地用水などに再利用しています。
施設名
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利用量(m3/年)
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中部浄化センター |
1,060,847
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東部浄化センター |
1,011,659
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南部浄化センター |
481,901
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西部浄化センター |
809,063
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城南町浄化センター |
7,010
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中部浄化センター 砂ろ過施設 | 中部浄化センター 内の池 |
処理水を通過させ細かいごみを取り除き、緑地用水や機器の洗浄用水などに利用できるよう処理する施設です。 | 下水処理水で元気に泳ぐ鯉 |